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ペトス先生作「亜人ちゃんを語りたい」を語りたい

誰に届くか視えぬとも

己に只しく語りたい

世が才人を識らねども

私が見止めて語りたい



亜人ちゃんは語りたい






わーーーーーーーい。



誰が求めてるかなんて知んねーよこの漫画をおれに語らせろーい。
Twitterの方で散々絶賛してるけど!何でもっと流行んねーんだよ!
本帯の3巻で50万部?へえー100万部いっていいんじゃないすか?


とにかく!


初めてブログで作品を取り上げるけど超長い記事になるからご覚悟。



↓ クリック!




さて。
さてさて。
さてさてさて。


本稿では三部構成で語っていこうかと。生半可にはいかねーよ。
ペトス先生のこの作品を丸裸にして恥ずかしくなってもらうかと!
売れっ子作家がこんな辺境見ないだろうけど。一番旬な時期に。


啖呵は切ったけど文章を纏めるのって苦手……。






第一部 : 作品の魅力





作品紹介(公式)


サキュバス、バンパイア、デュラハン。僕ら人間とちょっとだけ違う、それが「亜人」。
そんな亜人の生態に興味を持つ高校生物教師・高橋鉄男と、
生徒である「亜人」ちゃんたちとの少しだけ刺激的な新学期がスタートした!





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一見、キャラを造形的に見てみると(デュラハンを除いて)大きな違和感はない。
デュラハンの町にしても首と胴体が分離しているのに目をつぶればベリーショートの女の子。
そして能力的に見ても、大きく影響を及ぼしそうな能力は夢魔である佐藤先生の催淫のみ。



彼女たちが亜人である必要があるのか?



ある。



この作品をマクロ的に解体してみよう。


主人公がJKや女教師の悩み事を聞きつつイチャイチャするハーレム物。
ふざけんなクソ羨ましい。



しかしハーレム物と一言で煎じ詰めるにはためらいが生じるほど社会派で、
人(亜人)の繊細な感情に寄り沿ってそれを描き出す作品である。どゆこと?


まず人間に近い造形をしている意味について。
彼女達は亜人独特のそれぞれの悩みを持って生きている。
それを主人公である高橋先生が行動や説得で解決していく。

あくまで「人間と大きく変わらない個性だ」と説き伏せる。

そう、つまり彼女達は描かれている根幹は大きく見て人間であって、
ここに造形や能力に特別な差異がない意味が生まれてくる。
社会構造に悩まされ、多少の差別がある。それもまた誰しも同じ。




隣人の悩みを聞き、個を認めてあげる。





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僕らが普段やっている事と、作品が示す答えはかけ離れない。
だからこそ興味を引く、感情が入る。愛しく思う。見ていたくなる。
彼女らは立派に生きるがゆえに悩み、他人との繋がりを求める。




人と繋がりたい。認めてもらいたい。


語りたい。





彼女達の個を理解し、隣人になる事を望む普遍的な気持ちが、
「亜人ちゃんは語りたい」というタイトルに込められている。



……かもしれない。










第二部 : 演出の妙





僕は個人的に、ペトス先生の出現を荒川弘先生のそれと重ねている。それほど高く評価してる。


誰も語りたがらないが、類稀なる画力。この人はアニメーターになっても凄くいい仕事できるはず。
まずデッサン力がとても高くサラッと描いた絵でもスクリーントーンで補助しなくても立体感があり、
人体の構造を無視しない。デフォルメでの描線の空間にも気持ちよさがある。ペン画の素養もある。


とまあ、ここまでは長年修練を積めばクリアできる部分ではある。それでも相当うまいんだども!




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ここまで見て指や仕草や表情の演技の細かさにお気づきだろうか。


本作にはアクションシーンはほぼない。


大恋愛で花や光が散りばめたりはされない。切り取られた場所も見栄えのしない室内や地味な屋外。
キャラクター造形も(意図されて)普通。しかししかししかし、見ていて飽きない。これがしかし。それがし。


どこかのインタビューでペトス先生は同人の四コマ漫画出身で、本作を描くまでコマを割った漫画を
数度しか描いたことがないと仰っていた事を記憶してる。つまりデビューにして初めて多量に描いてる。


才能があるというのは大変羨ましいことである。いやいや……。


失礼失礼、四コマという土壌で鍛えられた力というのがその演技性にあると僕は見ている。




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均等に四角に切り取られた画面の上ではキャラの動きを伝える範囲が制限されている。
だからゆえに身振り手振りや表情で訴えかける力も人一倍付いたのではないかと推測している。



演出はそれだけではない。



フリ「亜人の絶対数は少ない、亜人との出会いは非常に限られている」→オチ「会えた」
フリ「生徒のことくらい顔見りゃわかるさ」→オチ「顔がないんだが……」「見りゃ分かるわよ」
フリ「さっきからちょいちょい血に関する慣用句を挟みこむのなんなの?」→オチ「血は争えないな」







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非常に細かく言葉遊びがふんだんに盛り込まれていて、落語的なセンスを感じる。



更に分析していくと、漫画技術的な誘導も素晴らしく上手い。
1コマとして視覚情報やセリフを漏らさずに読者に受け取らせる。



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コマ割りの演出や視線誘導に対する構図割、セリフ量、"めくり"が完璧に配置されている。
これは10年選手の作家でようやく会得できるぐらいの実力を持っている、と個人的に思う。


画力・演出力・構成力・キャラ・コマ割り・演技性・台詞回し。すべてハイレベル


もっと注目しようよ漫画界
こんな新人脅威すぎるよ

いやされてるのか?売れてはいるけど。








第三部 : 社会派描写に形成された人物像




作品世界は現代に則したファンタジーであり、実に細かに統合性が配慮されている。




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亜人の間で「あじん」という響きが可愛くない、ということで「デミ」と呼び名が流行っていたり。
小鳥遊家では父は専業主夫であり、人間である妹は母親のようにしっかりしていたり。
夢魔の佐藤先生は催淫の能力のため集合住宅は断られ、過疎な町の一軒家で暮らしたり。


作品の中では自身の能力をコンプレックスに思い、悪口を過剰に受け取ってしまう亜人もいれば、
人間と積極的に仲良くなりたくて身体的特徴をギャグに変えて接してみようと試みる亜人も存在し、
かと思えば自分が亜人である事を全く忘れたように(闇は深そうだが)人間と触れ合う亜人もいる。



社会の構造に生み出された、個性のある一人として皆が生き、育ち、影響され、考え、行動する。




キャラクターの性格の造形に関しても一筋縄ではいかない。
脳天気で行動的な、一見するとおバカキャラのひかりは、彼女なりに思案している。




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「キャラ属性」として性格を行動に安易に定義づける事を、この作者はしていない。
経験や生き方に裏付けられた言葉が出てくる。それは社会の存在を想起させる。
たった一つの学校の出来事を描くことで、そこから間接的に広い世界を描いている。



本当に些細な配慮がそこかしこにあり、それが演出に繋がりキャラ立ちに繋がりストーリーに繋がる。
全ては作者の計算高さの上に成り立っている群像劇。社会的な側面を各話に常に臭わせている。


そしてそれをこの作品が特別なものとして必要以上にクローズアップしない。


「萌え漫画として描いている」とは作者のインタビューでの言葉だが、その選択は非常にクレバーだと思う。
各要素を疎かにせず非常にいいバランスで作品が成り立っている。こんなに質の高い漫画もそうはない。










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すげーーーーーーーーって事を言いたいのよ!




初連載でこんなもの出す?


鬼のような才能だよ。普遍的な感覚と確かな実力がある人は何描いても売れるはず。
以上、なかなか長々ダラダラ…いえいえつらつらとスラスラ書いたのではないでしょうか。
3巻は発売日の朝に本屋で一番に買ったよ。こんなに心待ちにしてる漫画もないですのー。




これ以上長くするのは期が引けるのでEND!
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  1. 2016/03/18(金) 16:01:37|
  2. 雑記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

通りすがりです。
一体この面白い漫画の秘密は何なのかと探していました。
自分の中のモヤモヤがかなり分解できて、
納得できました。ありがとうございます!
  1. URL |
  2. 2017/02/25(土) 23:52:07 |
  3. 通りすがり #-
  4. [ 編集 ]

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